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【無線話題ではありません】白番山下敬吾九段が二手目に五の五に着手 [雑記]

アマチュア無線とは全く関係ありません。
囲碁にご興味なければ読み飛ばされてください。


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 9月13日の放映されたNHK杯囲碁トーナメントで山下九段が二手目に五の五に着手し、さらに四手目に高目に着手する一局が打たれました。


私、囲碁は素人ですが少し関心があって、もう20年くらいNHK杯の囲碁トーナメントを見ています。


最近は若手の進出が著しく、20台も前半、場合によっては10代後半が棋士のピークではないかと思われる、地殻変動のような出来事になっているのは感じることができます。
女性の進出も本当に著しく、囲碁では「女流xx」と男女別にタイトルをもうけているのですが、実際は男女差は急速に解消しており、はた目には囲碁界には男女の差は実力ベースで消えたのでは?、と思うくらいです。


その背景となったのがAIの台頭です。
囲碁というゲームではAIが人間を圧倒しているのは周知の事実ではないかと思う一方で、囲碁というゲームがむしろ活況を呈しているのは、「何」が一番強いかではなく、不完全な人と人との、知恵と知恵との戦いだから、だと私は思っています。見ていて、深いところはわからないまでもとても面白いのはそんなところにあると思います。


そんな中での五の五については、見ている私よりも専門家であるテレビの解説者のほうが、言葉を失ったと思いました。プロとしては「ありえない」一手、だったと思います。


山下九段が先輩格、一方の対局者である伊田八段は若手の旗手。息詰まる熱戦は山下九段のリードを、伊田八段が猛烈の追い上げる形となる中、わずか半目(最小の差)で、山下九段が勝利となりました。


局後の感想で、山下九段が、こんな風にコメントしたのが私のとってはとっては強烈に印象的でした。
山下九段のコメントは以下のとおりです。私の記憶に基づいて起こしますので正確性がないことはご容赦ください。


「私の『今日の一手』(もっとも重要な一手)は二手目の五の五です。最近はAIが発達し、たとえば星(通常の選択)に打てば三三に入るなど、形が決まってしまっている。囲碁はそういったものではなくもっと自由なものであるはずだ。だからあえて五の五を、実戦ではそれこそ十何年ぶりに打ってみた。」


そして次のように付け加えられました。


「結果たついてきてよかった」。


日曜の午後、録画していたビデオを一か月遅れで見ていた私は、山下九段の言葉のひとつひとつに戦慄を覚えました。
機械か、人間か。
自由か、呪縛か。
そして、結果あってこその、謙虚な発言。


有意義な時間をすごさせてもらいました。


 


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